「あと14年」で、日本の医療は大きく変わる
突然ですが、「2040年問題」という言葉をご存知でしょうか。
2040年には、第二次ベビーブームに生まれた団塊ジュニア世代が65歳以上となり、高齢者が人口の約35%を占めると予測されています。
一方で、その高齢者を支える現役世代は急減します。少子化の影響で2040年頃の生産年齢人口は約6,000万人と、2000年頃より2千万人近く減少する見込みです。
医療費はどうなるでしょうか。社会保障給付費の対GDP比は2018年度の約20.8%から、2040年度には23.5〜23.7%に達すると見込まれており、国家経済に占める社会保障負担の重みが増すことが示されています。
そして医療の現場では、社会保障費の増大・医療従事者の需要と供給の不均衡・患者数の増加などから、国民1人ひとりが適切な医療サービスを受けられなくなる可能性が専門家から指摘されています。
これは「将来の話」ではありません。2040年は、今40代の方が50代になる頃の話です。
国が本気で「健康寿命の延伸」に取り組む理由
こうした現実に直面した国は、医療改革の柱のひとつとして「予防」を最重要施策に掲げています。
厚生労働省は2040年までに健康寿命を男女ともに3年以上延伸し(2016年比)、75歳以上とすることを目指すと明示しています。
なぜ「健康寿命の延伸」がそれほど重要なのでしょうか。
厚生労働省のデータによると、日本人の平均寿命と健康寿命の差は男性で約8.7年、女性で約12年あります。この差を縮めることが、高齢化による社会保障費増大を緩和する鍵となります。
つまり、「病気になってから治療する」時代から、「病気にならない身体をつくる」時代へ。国が本気でシフトを求めているのです。
「未病」の段階でケアすることの意味
整体院に来られる方の多くは、こんな言葉をおっしゃいます。
「病院に行くほどじゃないけど、なんとなくずっとつらい」
「腰が重い、肩が抜けそう、夜眠れない……でも検査では異常なし」
これは医学的に「未病」と呼ばれる状態です。高齢者にも健康維持のための予防投資や「未病対策」が重要であり、自助を促す取り組みが欠かせないと医療の専門家も指摘しています。
腰痛・肩こり・自律神経の乱れ——これらは「放置してもいい不調」ではありません。慢性化すれば仕事の集中力が落ち、睡眠が浅くなり、精神的なゆとりも失われていきます。そして気づけば、日常生活そのものの質が静かに低下していくのです。
整体が担う役割——「予防の最前線」として
疾患の大部分を占める生活習慣病と高齢化疾患への対応が課題となっており、生活習慣病への予防と、高齢化・病気との共生の取り組みが必要とされています。また、心身の不調など個人の見えづらい課題が今後ますます顕在化すると政府の調査研究でも指摘されています。
整体が向き合うのは、まさにその「見えづらい課題」です。
骨格のゆがみ、筋肉の緊張、自律神経のバランス——これらを整えることは、痛みを和らげるだけでなく、身体が本来持っている自己回復力を引き出すことにつながります。薬に頼らず、自分の身体と向き合い、整えていく。これが2040年以降の時代に求められる「健康との付き合い方」ではないでしょうか。
今、動くことが「未来の自分への投資」になる
2040年問題は遠い未来の話ではなく、今対策を考えなければならない問題として、一人ひとりが向き合う必要があります。
医療が逼迫した社会で健やかに暮らすには、「不調が出たら病院へ」という受け身の姿勢から、「不調が出る前に整える」という主体的な習慣へのシフトが必要です。
その一歩として、まず今の自分の身体の状態を知ることから始めてみてください。腰の重さ、肩のこわばり、夜中に目が覚める感覚——それは身体からのサインです。
当院では、お身体の状態を丁寧にお聞きしながら、あなたに合ったケアをご提案しています。「病院に行くほどではないかも」と思っている方こそ、ぜひ一度ご相談ください。
参考資料
- 厚生労働省「2040年を展望した社会保障・働き方改革本部とりまとめ」
- 内閣府 ムーンショット目標7(科学技術・イノベーション推進)
- 全日本病院協会「病院のあり方に関する報告書(2021年版)」
- 三菱UFJ銀行 Money Canvas「2025年問題・2040年問題解説」


